オンライン葬儀は2050年、スタンダードになっているか

大切な友達や親族などが亡くなった場合、通常なら葬儀に参列して直接故人にお別れを言うのですが、2020年は新型コロナウィルスの影響で密になるシーンを避けなければいけなかったため、お別れを言いたくても葬儀に行くことができないという状況が多々ありました。

そんな状況は葬儀を執り行う側、参列する側のどちらも心苦しいことですが、感染予防のためには仕方がないことでした。そこで生まれたのが「オンライン葬儀」という方式なのですが、このオンライン葬儀とは一体どのような葬儀なのでしょうか。

コロナ禍での葬儀の状況

葬儀に参列をするためには、車を使う以外は電車やバスなどの公共機関を乗り継いでいくことになります。通常なら故人とお別れをするためにどれだけ時間がかかっても公共機関を乗り継いでも葬儀に参列することができますが、新型コロナウィルスの影響で公共機関を使うことが怖いという人は少なくありません。

式場でもたくさんの人と密に並んで座ったり、焼香の列に並んだりすることになります。このように多くの人が参列する葬儀で、もし誰か一人でも感染している人がいたら、そこからクラスターが発生する可能性は決してゼロではありません。

自分たちが営んだ葬儀でそのようなことが起これば、喪主側は後々まで後悔するうえ故人も浮かばれません。そのためできるだけ関係の深い親族以外の出席は控えていただきたいというのが喪主側の気持ちです。

また、参列を考えていた側にしても、万が一自分が感染していたら公共機関でも会場でも多くの人にうつしてしまうという不安があるので、故人にお別れを言いたいけれど参列することは控えるという状況が続いています。

オンライン葬儀とはどのようなものか?

本来は故人とかかわりがあり直接お別れをしたい人は誰でも出席をすることができる葬儀ですが、最近は新型コロナウィルスの感染予防のため、喪主側も密にならないように、参列者の人数制限や遠方の人には参列を控えてもらうなどの対処をしています。

また参列する方も出席を控えるようにしているのですが、これらの対処は喪主側には不本意なことのはずです。多くの人に参列してもらって故人にお別れをしてもらいたいというのが本当の気持ちなのではないでしょうか。

そこで、実際に式場に来てもらうことはできずとも、多くの方に故人とお別れをしてもらうための「オンライン葬儀」という新しい方式が生まれました。これは「リモート葬儀」ともいわれ、葬儀の模様をパソコンやスマホで見ることができるサービスです。インターネット環境さえあればどこからでもライブ配信で見ることができ、焼香の様子や出棺の様子なども自宅や海外からでもじっくりと見て、故人との別れをすることができるというものです。

オンライン葬儀のメリットとデメリットおよび参列方法

オンライン葬儀のメリットとデメリットおよび参列方法

オンライン葬儀なら、インターネット環境さえあればどこからでもライブで葬儀の進行状況を知ることができるため、他県や海外に居る人であっても葬儀に参列している気持ちになって、故人とリアルタイムでお別れをすることが可能です。そのため喪主側も参列を自粛した側にとってもコロナウィルスの感染拡大を心配することなく安心して参列し、またはしてもらうことができるということが大きなメリットです。

オンライオンで多くの人に参列をしてもらいながらも式場の人数を制限しているので、喪主側にとっては弔問客に気を遣うことがなく式を済ませられることもメリットです。弔問客にとっても、故人を悼む気持ちを表す服装でオンライン参列するにしろ、喪服まで用意したり香典を包んで持っていく手間が省けることはメリットだといえるでしょう。

しかし、インターネット環境がないと見られないことや、無関係の人でも見ることができる可能性の考えられる点はデメリットです。また「葬儀をオンラインで見るなんて」と、考え方の違いから理解されないこともまだまだ多いでしょう。

オンライン葬儀への参加の仕方は、まずは参列希望をしておき、ビデオ通話システムを取り入れたうえで、式場からの連絡で指定のアプリをダウンロードして設定をすることで参列することができます。

2050年ごろオンライン葬儀は普及されているか?

オンライン葬儀は新型コロナウィルスの感染拡大予防のためだけでなく、直接故人にお別れをしたくても海外などに住んでいる場合や高齢などの理由で、式場まで行くことができない方たちにとっても大きなメリットがある方法です。

2020年現在では、インターネットが普及しているとはいえ、オンライン葬儀に参列するためにアプリをダウンロードしたり設定したりすることができずオンライン葬儀のシステムがあっても利用できない人も少なくありません。30年後の2050年ころになれば、そのころに80歳以上の高齢になる方でも現在は50歳くらいなので、アプリをダウンロードするなどの作業に慣れている人がほとんどになるでしょう。

コロナ禍で新しく登場したオンライン葬儀ですが、たとえ将来コロナ感染への不安が軽減されたとしても、式場に出向くことができない人にとってありがたいシステムなのは変わらないので、今後も普及していくことが予想されます。もちろん直接故人とお別れをすることを望む方もいますので、本来の式場で葬儀を開いたうえで、オンライン葬儀をひとつの選択肢として選べるようになることが望ましい形ではないでしょうか。

まとめ

オンライン葬儀は、2020年の新型コロナウィルスの感染を予防するうえで参列者を制限するため出てきた葬儀の方法です。ですが何らかの理由で出席できない方にとっても、どこからでも参列した気持ちになれるというメリットがあります。

30年後にはさらにオンライン葬儀への参加がしやすくなっていることが予想されます。ですが、葬儀に行くよりも楽だからとか弔問客に気を使わなくてよいからというネガティブな理由でオンライン葬儀のみにするのではなく、あくまでも行きたくても行けない人への選択肢のひとつとして活用されるべきシステムではないでしょうか。

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