今後のことを考えて終活をしたいという方もいるでしょう。実際に終活を始める際に問題となるのが、どのくらいの費用がかかるのかという点です。子どもや孫に迷惑をかけないようにしたいと考えて始めた終活でも、費用が高いと子孫に残せる財産が減ってしまいます。そこで終活に必要な金額と合わせて、節約するための選択肢を探っていきましょう。さまざまな視点から考えていくことが、自分にとって良い選択をするためのポイントの1つです。
終活ノートを作って状況を整理しよう
終活を始めたいと漠然と考えているものの、何から始めたらいいのかわからないという方も多くいるかもしれません。そのような方が最初に注目するべき点の1つが、お金の問題になります。老後は入院費や生活費、また死後の葬儀などさまざまな費用が必要です。それらの費用を考えていくことで、自分の身の回りを整理していくことが可能だという点を押さえておきましょう。
実際に終活とお金の問題を整理するための方法の1つが、終活ノートを作成するというやり方です。終活ノートといわれると、しっかりとまとめる必要があると思いハードルが高いと感じてしまう方もいます。しかしきっちりとした内容にする必要はなく、必要事項が書いてあればメモ書きでも問題ありません。終活と費用を整理していくことで、節約できるポイントも見えてきます。終活ノートは自分で作るだけではなく、市販のものや葬儀場などでもらえるものを利用することも可能です。
医療費の問題を考える
終活の費用で検討しておくべき点の1つが、医療費になります。最後まで健康で過ごせる保証はなく、入院や通院が必要な生活を送る可能性もあります。老後のことを考えるのであれば、最初にかかりつけ医を決めておくのも1つの手です。かかりつけ医は、近所にある個人が運営している小規模な診療所で問題ありません。気軽に健康のことを相談できる環境があるだけで、病気を早期発見して治療費を抑えることにつなげられます。
また病気になってしまった場合には、治療費の負担を軽減するために医療費の控除や補助制度の利用を検討しましょう。医療費の控除や補助制度の利用において注意が必要になるのが、自動的に適用されるものではないという点です。終活を始めるのであれば、どのような制度があるのかチェックしておきましょう。実際にどのような制度があるのか把握しておくと、治療が必要な状況になったとき利用できる制度がないか探しやすくなります。
葬儀やお墓に関することを決めよう
終活で多く方がイメージする項目となるのが、供養に関する内容です。お金の問題だけではなく、葬儀のプランに関する要望があるだけで親族の負担を減らすことができます。供養の項目を考える際に、希望がないならお金がかからない家族葬や直葬を選択するのも1つの手です。家族層や直葬は費用の負担が少ないのに加えて、準備の負担も少なくできます。また遠方から多くの親族を呼ぶ必要がないので、宿泊費などの負担も減らせます。
節約した葬儀を考えるのであれば、終活ノートに自分の希望をしっかりと書いておくことが大切です。あいまいな表現にしてしまうと、節約した葬儀になると遺族が不謹慎だと思われる可能性もあります。故人の希望で節約した葬儀だということがわかれば、遺族が不謹慎だと思われるリスクが減ります。日本における葬儀の平均費用は約200万円ですが、生前に見積もりをした場合には葬儀費用を100万円前後に抑えているケースが多いという点を把握しておきましょう。
断捨離や老後資金を検討する
終活を始める際に、自宅の荷物の整理をするというケースも多く見られます。長年暮らしてきた家の場合、使わなくなったさまざまなものが押し入れの奥に眠っているということもあるでしょう。それらの荷物を整理しておくことで、親族が片付けをする負担を減らすことにつながります。身の回りのものを整理する断捨離といっても、捨てるだけが選択肢ではありません。売れるものは売って譲れるものは譲ることで、不用品をお金に変えて節約していくことにもつながります。
また終活においては、老後の資金の心配をすることもポイントの1つです。例えば断捨離をして荷物を減らしたら、家賃が安い家に引っ越すのも1つの手です。最小限の居住空間にすることで、家の維持費を節約して老後の資金を多く残せる可能性があります。持ち家を先に売却して、老後のための資金を作ることも可能なので、状況に合わせてどのような選択肢が適しているか考えていきましょう。
まとめ
終活を始めるのであれば、終活ノートを用意して費用の問題から整理していくのも1つの手です。実際に費用の問題を整理するのであれば、医療費や供養にかかる費用、さらに自宅の荷物の整理や老後の生活費など項目別に考えていくことが大切です。状況を整理することで節約できる費用なども見えてくるので、さまざまな視点から終活について考えていきましょう。自分の状況を総合的に考えて、より良い形で終活ができるように準備を進めていくことがポイントの1つです。